キャンナス大多喜が発会式

149番めとなるキャンナス大多喜、5月4日に発会式

5月4日、149番目の拠点となるキャンナス大多喜の発会式が大多喜市中央公民館で開かれました。千葉大学医学部付属病院特任教授の上野秀樹医師が認知症についての講演も行われました。渡邊幸実代表の思いを紹介します。(キャンナス事務局)

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【立ち上げのきっかけ、目標】

キャンナスを知ったのは看護学生の時でした。実習を通して、地域には制度内では対応しきれない困りごとが沢山あるのだと言うことを知った私は、「看護の視点を持った地域住民として、なにかできることがないだろうか。」と考えるようになり、キャンナスと出会いました。

ですが学生だった私はとても自分で立ち上げる勇気など持てず、ただただ憧れているだけでした。そんな私がキャンナス大多喜を立ち上げようと思ったきっかけは、3人の祖父母の死でした。私は約一年半の間に祖父母をたて続けに亡くし、もう私に祖父母と呼べる存在はいません。祖父母の死はもちろん悲しかった。けれど悲しさよりも悔しさが込み上げてきたのです。

「せっかく看護師になったのに、なにもしてあげられなかった」

入院してからの祖父母が家に帰りたいと願っていたことも知っていました。祖父母の自宅での生活を支え続けた両親の苦労も見て見ぬふりしていました。祖父母が死んで初めて、そんな自分を後悔したのです。

私は祖父母に何もしてあげられなかった。でもこの後悔を無駄にしたくない。そう考えた時にキャンナスの活動を思い出し、祖父母になにもできなかった代わりに地域に住む人たちの暮らしのお手伝いをしようと考えるようになりました。祖父母達は身をもって私に、キャンナス大多喜を立ち上げる勇気をくれたように思います。

大多喜町は人口約8000人、高齢化率は40%を超えています。小さな田舎町ですから、地域での生活を支える社会的資源も限られています。そんな大多喜町で育った私は、この町の現状に何か危機感のようなものを感じていたのかもしれません。そんな思いも手伝い、看護師2年目まだまだ半人前ではありますが、立ち上げを決意しました。

困った時はお互い様の精神のもと、これから少しずつこの町と私らしいキャンナスのあり方を作っていきたいです。(渡邊幸実)

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