予防プランに”自己作成”を
ケアマネ難民回避の一助に   〜キャンナス 提案、検討会開催へ〜
                                             シルバー新報  2006/02/24

 看護師が中心となって訪問介護・看護サービスなどを提供している訪問ボランティアナースの会「キャンナス」(神奈川県藤沢市、菅原由美代表)は、改正介護保険で居宅介護支援事業所のケアマネージャーに委託できる予防ケアプランが「一人8件まで」と制限され、サービスを受けられない利用者が続出することが懸念されている問題を受け、予防ケアプランの自己作成を支援する事業を強化していく考えだ。一般市民向けに開設している「介護の相談コーナー」で自己作成の方法について紹介していくとともに、ケアマネージャーなどにも理解・協力を呼びかけていくための勉強会も開催する。三月九日に藤沢市民会館で予定している。
 「新介護報酬では、居宅介護支援事業所のケアマネージャーが受けられる予防プランは八件まで。しかも、四千円以下と安いこともあり委託しないという事業所も現れています。このままでは予防プランを作ってもらえないケアマネ難民の利用者が続出してしまいかねない。市民の権利を守るためにも、ケアプラン自己作成という選択肢を普及させていく必要があると考えました。(菅原さん)
 同会では居宅介護支援事業所も併設しており、介護保険スタート当初から市民向け相談コーナーを開設している。今後は、その中で予防給付の対象となった利用者がプランを自己作成できるようになるための相談やサポート事業を行っていく予定だ。またケアマネージャーなどの専門職に対しても、受けられないと断る前に自己作成の選択肢があることを利用者に説明してほしいと呼びかけていく。
 こうした活動を普及していくため、ケアプラン自己作成を考える勉強会も開催する。三月九日午後六時三十分〜八時三十分、藤沢市民会館。パネリストは元NHK解説委員で在宅介護の実践者である和田努氏、家族のケアプランを作成した経験者など。参加費無料。