2003年、8、31 神奈川新聞 「食べる喜びを再び 在宅ケアセミナーに800人
                                           あきらめずに自力で」



在宅看護・介護サービスを行うボランティアナースの会「キャンナス」が定期的に主催する湘南在宅ケアセミナーの

第4回「もう1度自分の口で食べたい!]が十七日、藤沢市鵠沼東の藤沢市民会館で開催された。ヘルパーや看護師、

医師、ケアマネージャーなど約八百人が参加した。

 講座は、脳血管障害」などで口から栄養摂取が困難となり、腹部に管を入れた「胃瘻(いろう)」で栄養を取っている

患者らが、あきらめずに自分の口からおいしく物を食べることはできないか-について、ヒントを探る目的で開かれた。

「生活とリハビリ研究所」主宰の三好春樹さんが「好きなもの食べると人は元気になる」をテーマに特別講演。三好さん

軽妙な語り口で、「本当に口から食べられない方は少ないはず。食べられるかどうか判断が重要」と話し、具体的な事

例を挙げながら「出前や外食をしてみると口から食べるきっかけに」とアドバイスした。

 三好さんは「高齢者が主人公になることが大事。ただ安静にさせているだけではだめだ。一緒に生きていこうという

メッセージを伝えられるかが求められている」と語った。

 三好さんの講演に続いては、胃瘻のケースや、在宅ケアにおける職の現状と今後についてパネルディスカッションが

行われ、参加したヘルパーや看護師らは熱心にメモを取っていた。