在宅介護に生かす昔取ったきねづか

訪問ボランティアの会 元看護婦ら結成


                                      神奈川読売1997/02/15

  在宅患者の看護に悩む家庭を手助けしようと、湘南地区の元看護婦
たちが、「訪問ボランティアナースの会」(仮称)を発足させることになり、
あす16日、藤沢市民会館で説明会を開く。
 結婚で家庭に埋もれがちな専門技術と、増えつづける訪問看護のニ
ーズを結び付けるユニークな試み。地域の医師や行政ともタイアップを
進め、3月からスタートさせることにしている。
 会結成の音頭を取っているのは、鎌倉市山ノ内、主婦菅原由美さん(41)
と友人の看護婦仲間たち。藤沢市片瀬にある菅原さんの夫の会社事務
所の一角を事務局に準備を進めてきた
 看護婦資格を持つ主婦らにボランティア会員として登録してもらう一方、
在宅療養の患者を抱え訪問看護を希望する家庭にも会員登録してもらう。
希望家庭の要望により、同会が近くのボランティア会員に連絡、訪問する
システムで、これまでに、鎌倉、藤沢、茅ヶ崎市など湘南地区から30人を
超える登録希望が寄せられているという。
 看護などの医療補助業務は、「保健婦助産婦看護婦法」によって患者の
主治医の指示に基づいて行うことが義務付けられている。このため同会で
は、知り合いの医師や自治体の訪問看護センターなどに協力を求め、連絡
をとりながらきめ細かい活動を目指す。
 在宅療養患者は、昨年3月から病院付添婦が原則廃止になったことも
あって、増えてきているのが現状。これに対し、主な自治体の訪問看護
(無料)は週1、2回が原則で、看護疲れに苦しむ家庭からは、ホームヘ
ルパーや訪問看護の回数増の要望が多い。
 菅原さんらは「1日1、2時間でも看護を代わってあげられれば、家庭の
負担は大きく軽減するはず」と話している。
 運営費確保のため、1時間2千円の料金を設定する予定。